どーもマロでやんす(●´ϖ`●)
本日は「ババドック」でございます。
【あらすじ】
夫を事故で亡くしたシングルマザーのアメリアは学校でしばしば暴力的な行動を起こす、一人息子のサミュエルに手を焼いていた。
そんなある夜、サミュエルはアメリアの知らない一冊の本を取り出し、彼女に読んで欲しいとせがむ。
「ババドック」という薄気味悪いキャラクターが登場する絵本を読み聞かせて以降、サミュエルはババドックの存在を過剰に怖がるようになり・・・
育児ノイローゼに陥り激しく消耗していく母。
そんなことお構いなしに暴走する子供。
最愛の夫は死に、妹には見放され、誰にも頼ることのできない苛立ちの中で母は
シャイニングと化す
いやはや母子を演じるエシー・デイヴィス&ノア・ワイズマンくんの演技が本当に素晴らしい。
作品自体は少々ゆったり気味ですが、すごく丁寧に消耗していく母を描いているため深く感情移入できる。
この二人の演技力あってこそ最後までしっかり鑑賞できましたね。
そして女性監督だからこそできるシングルマザーの心理描写の細かさ。
ババドックという存在もきちんと見せないからこそ恐怖感がある。
日常的な生活の中、どこに目をやってもあのシルエット。
クラシック映画に登場するババドックの演出は特に怖い。
そしてババドックに支配された母は
シャイニングと化す
シャイニング状態になった母は子供への鬱憤を吐き出しまくる。
世の女性代表です。
しかし子供は母を助けるためダーツ撃ちこむは、顔面にボール投げつけるは、木で背後から殴りつけるは、ガリバー旅行記みたいにするは
躊躇ない攻撃
そしてラストは死んだ夫の遺品が置いてある地下室へババドックを閉じ込める。
ババドックは夫の死から前に進むことができない、元児童書作家であった母が生み出した心に潜む怪物。
その怪物に餌をやる。
この映画では重要なシーンだと思います。
その怪物は永遠に母の心のなかに居座る。
だからこそ、その怪物をコントロールする強さが必要。
そう僕は解釈しています。
子供に対して愛があったとしても同じ人間である以上不満も鬱憤もある。
そして子供がいる親であれば誰にでも潜んでいるであろう「ババドック」
身近な恐怖とはまさにこの事。
★★★★☆
子供の反撃を見ると毎回脳裏に浮かぶ
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