どーもマロでやんす(●´ϖ`●)
本日は「マーターズ」でございます。
【あらすじ】
幼いころに監禁され拷問を受けたリュシー。
運良く逃げ出した彼女は施設に収容される。
その中で出会った同じ年頃のアンナにだけは心を開くが、悪夢・幻覚に苦しんでいた。
時は流れ、成長したリュシーはかつて自分を拷問していた人物達に復讐するため、猟銃を手に彼らの家を訪ねるのだが・・・
パスカル・ロジェ監督「マーターズ」のリメイク作品となっております。
僕はこちらの監督に「マーターズ」「トールマン」と色んな意味で衝撃を与えられただけに忘れることのできない監督となりました。
そして胸糞ホラー映画の代表作でもあるマーターズをリメイク。
おぉなんと恐ろしい。
今作では話の大筋は変わらないものの、後半の展開が異なります。
オリジナル版では前半のスピーディーかつスリリングな展開から一気に絶望へ突き落とされる流れとなっていましたが、その2つは皆無。
ハリウッドリメイクらしい、とにかく分かりやすく分かりやすく展開していく流れはいただけない。
アンナとリュシーの幼少期も無理に掘り下げようとしたせいか、2人の関係性に疑問点も多くなった。
何よりも蛇足なことは主人公の反撃とハッピーエンド好きのために用意されたラスト。
確かにこの2つの要素のおかげで大変観やすくなってはいるものの、教団の恐ろしさや主人公の絶望感、死後の世界の存在に関する説得力は全く無い。
ただかわいそうな2人の女とカルト教団の話にしか見えなかった。
幼少期を丁寧に描けていればラストにもっと違った印象があったかもしれませんが、雑でただ退屈なだけでしたから・・・
マドモアゼルポジションのおばはんも組織の目的を語る事しか役目がないため、不必要。
っていうか、ばあちゃんじゃないと意味なくないか?
死への恐怖にも意味があるはずではないのか?
なんで中途半端にきれいめなおばはんなんだ!
化粧濃い目のババアに好き放題される要素も重要じゃないか。
オリジナルの重苦しい雰囲気、理不尽さ、暴力描写、存在感のあるババア、ひとつも近づけていない。
決して何度もリピートして観るような面白い映画ではないオリジナル版が、いかに完成度の高い映画だったかを再認識させるだけの映画でした。あれはエンドロール中の映像までも素敵ですし。
万人受けの映画を撮りたいのならそもそも「マーターズ」なんかリメイクするべきではない。
だが殉教者の言葉をただの神父が聞いてしまうという演出は好きだ。
★★☆☆☆
リメイク版が初の人で面白かったという方は是非オリジナル版の鑑賞をオススメします。
リメイク版が初の人で面白くなかったという方は是非オリジナル版の鑑賞をオススメします。
そしてちょっと憂鬱になるがいい!
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